なぜこの時期なの?

石油関係を取り扱う会社から仕事の依頼を受けていたらしい。

依頼を受けたのは6月。

仕事内容はタンカー船が接岸して燃料を送管する際に、燃料漏れによる海の汚染を防ぐためのオイルフェンスについた、カキなどの貝類の除去作業です。

当然作業をするためには、海中に入る必要があります。

ただ担当者が依頼を受けたとき忙しかったため、すぐには取り掛かれませんでした。

やがて季節は巡り・・・。

もうすでに八月も後半。そろそろ作業の準備をしなければと担当者が動き出したのだが、業者の手配ができなかったため、ちょうど仕事があまり忙しくなかった  わが建築部の社員にその仕事が回ってきたのだった。

(小さな会社なので、多少のことは社員がやることがあるのです。)

施工に必要な人員は4人。施工日は9月末に決定。

 

とうとうその日はやってきた、薄曇りの雨が降り出しそうな天気です。

貝で手足にけがをしないよう、長袖シャツを着て海の中へ。

思ったより水温が低かったらしく、真っ先に飛び込んだシゲゾー君、寒すぎて三十分程度の作業で音をを上げました。

もう唇は真っ青。プルプル震えています。

そういえばシゲゾー君はこのメンバーの中で一番体脂肪率が低く、15パーセントくらい。

誰もが真っ先に音を上げるのは、ダテポンだと思っていたのに・・・。

(体が大きく、少し太っていて体力がないため。)

ダテポン全然平気です。

一番体脂肪率が高いせいなのか、寒さを感じていないかのよう・・・。

まるでジュゴンマナティーの生まれかわりのようでした。

 

休憩時間ではダテポンを除くほか三名は

「誰がこんな時期にこんな仕事させちゃうわけ?寒すぎじゃろ!」

「何でもっと早くあったかい時期にやらんのか?」

マサミンもヨネやん、そしてシゲゾー君もブーブーです。

 

この後も作業は続き、作業時間1時間で30分休みを1セットとし、4セット行われて終了となりました。

シゲゾー君は最初の三十分でリタイヤしたままでした。

 

まるでテレビの罰ゲームのような作業ですな・・・。

きっと時の流れが、笑い話に変えてくれるに違いないと おいどんは思いました。

 

 by

時々こんなコントのような仕事を

やる羽目になってしまう

たたかう現場監督