クリスティーナ・ロセッティと金子みすゞ

 

それはおいどんが大学生だった時のこと。

ある調べものの途中、一冊の本の中の詩が、なぜか心に残りました。

 

【私が死んでしまっても】

 

私が死んでしまっても、

愛しき人よ

私のために悲しい歌を歌わないでください。

  ・

  ・

  ・

そして、あなたが思い出すのなら思い出し

わすれるなら、わすれてください。

 

かなり省略していますが、平易な言葉でつづられ、その詩の柔らかく切ない感覚が 、いまだに心に残っているのです。

 

日本ではあまり知られていないようですが、その詩から感じられるものが、金子みすゞさんの詩に似ているような気がしたことが、第一印象でした。

  

見えないものや、明るい部分の裏にある影の部分、ふと見過ごしてしまいそうな物事を感じ取れる、その優れた感性に危うさを感じながらも、

この寛容さのなくなったパサパサした時代の今、この2人のこころにしみ込む詩に、ふとひかれてしまうおいどんがいます。

 

ロセッティは、19世紀中から後期にかけて、西洋美術において活動したグループ、「ラファエル前派」のメンバー、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティを兄に持ち、兄や他のメンバーの作品のモデルにもなっている。

 

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いつか、金子みすゞの生まれた、山口県長門市に行ってみたいと、

しみじみ思う たたかう現場監督。