シマちゃんと楽しい仲間たち  1

今日の主役 シマちゃん登場 (グダグダな思い出話)

 (大手建設会社の施工図部門で働いていたため、図面にはうるさい。アラフォー。)

 

その昔、まだ建物を建てるための施工図を、ドラフター(手描き)で描いていた頃のお話です。

 

その男はやってきた。危険なにおいをぷんぷんさせて・・・

時間は18時過ぎ、施工業者も帰り、今からようやく自分の仕事の時間です。 

シマちゃんと現場所長のナカちゃんのグダグダ話を小耳に、描きかけの施工図に手を付ける。業者の人に図面を渡す約束の日も迫っていたため、「今日中に書き上げるぞ!」と心の中で誓い、図面に集中。

 

約二時間たった時

「エンジンドア(自動ドア)廻りの断面詳細図はできとるんかいのー?」とシマちゃん。

「まだ書いてません。」とおいどん。

「俺がチェックしてやるけー、明日までにかいとけや。」

「今からですか?もう8時すぎなんですけどね。」と心の声。「こりゃー、徹夜だね。」と覚悟を決めるおいどん。

シマちゃんへの返事は「イエス」のみ。ほかの答えはありません。(泣きです・・)

図面を書いているおいどんのことなど気にせず、二人の話は盛り上がっていく。

何やら話がまとまったようで、いまから飲みに行くらしい。

「よし、もうすぐ一人になれるんで、集中して頑張るぞ。」と思った矢先、

 

「おい、お前も一緒に飲みにいくど。」とシマちゃん。

「図面描かんといけんので、無理ですよ。」とおいどん。

「何で俺の言うことが聞けんの? こんなんじゃ、何かあっても、ワシはお前を守ってやらんぞ!」

シマちゃん ご立腹。顔が少し赤くなってるど。

「わかりました。お供させていただきます。」と しぶしぶ おいどん。

「そーじゃろ。最初っから行きますって言えばええんよ。フォッ、フォッ、フォー。」 シマちゃんご機嫌になる。(今のご時世では完全にアウトですな・・)

 

それから、そそくさと現場を後にし、電車に乗って大宮に・・・。

 数件はしごしてグデングデン。楽しい時間はあっという間に過ぎて、午前3時前に解散となりました。

 

その日の朝。いつものように現場に朝7時には到着し、昨日のシマちゃん指示の図面に取りかかる。

(睡眠不足だど。)

 

7時50分から朝礼をし、8時からは作業開始です。

現場巡回を終え、資材の発注、工事写真の撮影などをしていると、もう10時過ぎ。

少し休んで図面をやろうと事務所に帰る。

ふっと一息、コーヒーを飲んでいると、聞きなれた声が聞こえてくる、

シマちゃんと中ちゃんだ。

 

「何でシマちゃんがいるの!、普段現場に来ないくせに。」なんて言えるわけもなく。

きっと、二日酔いで、普通通り支店に出社するのが面倒なので、

「チョット、現場見てから出社するわ。」なんて連絡してるんだろうなー・・・

(なんて自由なんだ!)

 

トントントンと階段を上がってくる音。

 

「おはようございます。」

「おお。飲みすぎた。頭痛いど。」とシマちゃん。

 

「ところで。図面できたか?」

 

「ぷほー。」おいどんコーヒー噴出したど。(いつやるのですか?)

「残念ながら、まだです。」としょんぼり。

 

「ま、ええけどのー。フォッ、フオッ、フォー。」今日のシマちゃんはご機嫌です。

よかった。よかった。

 

 

 

by  

入社して3年目の出来事を懐かしく思い出す。

たたかう現場監督