ハマちゃん メモリー オブ 現場
昔、ハマちゃんという男ありけり。
突貫工事となった現場(マンション新築)に、おいどんと後輩のハマちゃん、キシやんが応援に行くことになりました。
現場の進捗のチェックや片づけなど。
業者さんに仕事を進めてもらうための下働きです。
仕事終わりは、大体午後11時くらいの為、おいどん 疲れが蓄積。
ということなので、時々、仕上がったクロゼットの中で仮眠。
ハマちゃんは勘のいい男で、昼ご飯の時、おいどんが腹いっぱい食べる姿を見て、
「そんなに食べて、ツカさん。絶対寝る気でしょ。」とカマをかけてくる。
それだけならよいのだが、おいどんの姿が見えないと、自分の仕事そっちのけで現場中を探し、見つけ出そうとする。
本当に困ったやつだ・・・
玄関に靴でも置き忘れて、クロゼットで寝ていると、
「ほら、見っけ。」と大喜び。(かくれんぼしてるんじゃないんだよ!)
さらに困るのは、つまらんことをしゃべっちゃうこと。
夜の打ち合わせの時。所長から
「ハマちゃん。職人さんが時々、隠れて おし〇こしてるらしい。注意せーよ!」と指示されると、
「ツカさんも、仮囲いの陰でしてましたよ。」
「こら!ツカ。」口の軽いハマちゃんのせいで、流れ弾が飛んでくる。
(口 軽すぎー。)
そんなこんなで、楽しい突貫工事もあと2か月となった、ある金曜日の夜。
突如、所長からのお言葉。
「現場は休みなく動かすので、完成まで各自休みは1回のみとする。」とのお達し。
休みたい日を所長に翌日伝えることになった。
その翌日の土曜日の夜、ハマちゃん風邪の症状。
翌日は熱もあり、体調不良でお休みしました。
その日は薬を買いに行き、睡眠をとり、何とか体調を整えることに専念。
見事、ハマちゃん。月曜日に出勤することができました。
出勤すると、いきなり
「ハマちゃんは、昨日休んだので、もう休みはありません。」所長からの無慈悲な第一声。(悲しい、悲しすぎるど。ハマちゃん。)
ハマちゃん呆然。
その時何も言わなかったハマちゃん。
帰りの車の中で、おいどんやキシやんに向かって、
「僕はですねー。休みたくて休んだんじゃないんですよ!。風邪ですよ!風邪!」
「しかも日曜日なのにー。」と嘆いていたことを思いだすと。
つい吹き出しそうになる、おいどんです。
ハマちゃん!元気にやってますか?
by
ちょっと七人の侍っぽい言い方すると、
「腕はそこそこだが、苦しい時には助けになる男。」
ハマちゃんにしみじみ再会したいと願う、
たたかう現場監督