現場監督 1 実務(工程・原価)

オーケストラの指揮者みたいなものと、言われることもあります。おいどんがイメージするのは、戦場での指揮官です。

何十億円、何百人の現場でも任せなさい、と言うような漢の大将軍 韓信のような方もおられますが(多々ますます よし)、おいどんはせいぜい5億円程度か・・・

その人の器によって違うと思います。

現場監督の業務は大きく4つです。

工程管理

原価管理

品質管理

安全管理

やってることは黒子のようなもの。

工事現場をうまく進めるための調整役(潤滑油)です。

現場監督が何人いても、建物なんか立ちません。

協力業者がいなければ、ただのでくの坊かな?

 

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工程管理

現場を進めるにあたって、まずやることは、図面を把握して、全体工程を作成することです。

この全体工程に沿って、工程を管理していくことになります。

これを作ることによって、協力業者の確保(契約)・必要資材の搬入(承認)時期などを把握することができます。

業者も ほかの元請けさんからの依頼があるため、正確ではなくても、およその工事日程を伝えて、人的資源を確保すること。

日程の正確さにこだわって、「1週間後のこの日から来てくれ。」なんて言っても、来ちゃくれません。(孫子:巧遅は拙速に如かず)

 

全体工程の後は、月間工程の作成です。

全体工程よりも詳細に、業者間の取り合いを考えて、日程調整していきます。

おいどんは最低2か月先の月間工程を、業者に周知するようにしています。

 

物の手配には時間がかかります。

契約、承認図作成期間(業者・メーカー)、承認期間、製作期間、納入となりますので、納入時期から逆算して、業者に依頼する時期を把握する必要があります。

 

人・物・作業スペースの確保と図面ができていれば、現場はうまく回っていきます。

あと、監督さんが現場の状況をイメージでき、作業手順を間違えないことは、とても大事です。

手戻りが発生すると、工程(原価にも)に影響が出ます。

資材の搬入ルートが確保できていなかったり、業者同士がかち合って作業しにくくなるなど。

監督さんの指示一つで避けられるトラブルは、たくさんあるのです。

 

原価管理

工事の予算を決め、業者との金額交渉、および契約業務。

予算内で工事完工を目指す。

人(業者)、物の手配をするには、お金の問題が発生します。

まず見積もりを取り、金額交渉。

大きい会社だと、購買部があり、そこが交渉してくれます。(見積もりを整理して提出までは現場)

小さい会社だと監督さんが交渉します。

お金の話(値引き交渉)をするのは、あまり好きではないのですが、これも仕事です。

 

交渉能力(相手に納得していただく)、説明能力(相手に理解していただく)は、仕事をするうえでとっても大切な能力と言えます。

お金を扱うようになると、予算(完成時予想利益)の管理で一喜一憂。

多少でも利益が増えれば、うれしいものです。

 

ここで気を付ける必要があるのが、見積もり条件です。

条件を明確にしないと、ポテンヒット(ポカ)が生まれます。

ごみの処分費、レッカー代、作業条件(夜間・休日)などが、当然見積もりに含まれていると思っていても、含まれてなかったという、見積もり漏れです。

後々問題になり、追加料金が発生するということが起こります。

 

図面の承認図は最低2回はチェック。

間違った承認をすると、物の作り直しなど、原価・工程に大きな影響が出ます。

 

 

by

失敗が恐ろしくて、三回は承認図をチェックする。

俺様が三回もチェックしたんだから間違いがあるわけないと、

変な自信を持つ たたかう現場監督