パンデミック  ヤマちゃん

給排水関係の仕事をしている、職人のヤマちゃん。

今日もご機嫌で仕事をしています。

 

十時の休憩時間、雑談をしていると、とんでもない話がでてきました。

 

それはもう十年ほど前の、インフルエンザがはやり始めた時期。

ヤマちゃん 朝起きると、頭が痛くて熱も出ていました。

きっとインフルエンザに違いないと、勝手に判断。

体もだるいし、インフルエンザのはず。と自分に言い聞かせます。

 

会社に電話して5日間の休みをゲット。

病院に行くには早いので、少し横になっていると、そのまま爆睡。

昼過ぎに目覚めると、熱も頭の痛みもなくなっていました。

「まずいな。インフルじゃなかったかも・・・」

 

残り4日間の休みがあるので、ぼーっと過ごすのも、もったいないと思い、インターネットでバイト探し。(普通 翌日から出勤するど!)

おいしいバイトがあったので、即座に申し込み。

明日から4日間、バイトで小遣い稼ぎです。(ちょっとウキウキなヤマちゃん)

 

今日で最後のバイトだ。明日からは仕事に復帰だぞ。

そう自分に言い聞かせるヤマちゃんでした。が、その夜。

 

「なんか、おかしい、熱っぽい。」とバイト終わりのヤマちゃん、病院に直行です。

 

「インフルエンザですね。」と病院の先生。

「くそー、こんなタイミングでインフルかよ。」

「またインフルエンザに罹ったなんて、会社にゃ報告できんぞ。」

ヤマちゃん 覚悟を決めました。このことを誰にも話さないことを・・・

 

翌日、微熱があり、体もだるいのですが、気合の人 ヤマちゃんはそのまま出社。

気分がとても悪く熱もあり、何度も家に帰ろうかと思いましたが、頑張って一日を乗り切りました。

「いやー、本当にきつい。今日は疲れた。」と帰りの車の中で独り言。

 

翌日・・・昨日より体調が良くなった気がします。

 

出社すると会社は大変なことに・・・。

ヤマちゃんと一緒に行動した若手2人が、当然のようにインフルエンザにかかり、次の日も、また2人の犠牲者が・・・

全従業員10名のうち、4名にインフルエンザを移したヤマちゃん。

 

インフルエンザに対する抗体を手に入れたヤマちゃんは、すっかり元気になっています。

しかし、会社はしばらく機能不全に陥りましたとさ。

 

「ワッハッハー。絶対会社にゃ言えんのー。」ヤマちゃん大笑い。

 

恐るべき男 ヤマちゃんのお話でした。

 

 by

ヤマちゃんのように、肝っ玉の大きい人間になりたい

たたかう現場監督