新聞を見て。

新聞に目を通していると、友人の務めている会社の名前が・・・。

横にある写真には、見覚えのある顔。

「あっ、トラへー(中学校時代からのあだ名です。)だ!」

そこには、今まで見たことのないような満願の笑みのトラへー。

彼がプロジェクトリーダーとなって開発した製品のニュースです。

 

「俺の友達が、新聞に載っとるど!」と嫁さんに知らせる。

このような友人がいることが、誇らしく、純粋にうれしかったのです。

 

『あれ、なんか おいどんらしくない・・・。』と、ふとよぎった違和感。

 

昔のおいどんなら、

「ちくしょー。こんなとこに写真で載りやがって。」とか

「おいどんもいつか・・・。」なんて、思っていたのでしょうが。

そんな事これっぽっちも思わなかった自分が、不思議だったのです。

 

定年を間近に控え、何者にもなれなかった自分と比べることもなく、うらやむこともなく。

嬉しさがこみ上げてきたのです。

(心の奥底では、まだ何者かになることをあきらめていない、おいどんがいるのは間違いないのですが・・・。)

何か新しい自分を発見した感じがしました。

 

いよいよ、おいどんも仏様の領域に入ることができたのではないかと(勘違いでしょうな。)思った、ある朝のお話です。

 

by

心を空にし

すべてを受け入れることができる

たたかう現場監督