イリュージョニスト

会長お気に入りのガワポンは、パフォーマーでもある。

人に押し付けた仕事を、さも自分が全部やったかのように名演技。

面倒な仕事はマサミンたちにお任せだ。

 

ある日、ガワポンからマサミンに手助けの依頼があった。

「お風呂の改装工事かあるんよ、僕も一緒にやるんで現場についてきてほしい。」とのこと。

現場についてしばらくすると、

「ちょっと打ち合わせがあるんで抜けるね。」とガワポン。

現場についてほとんど説明がないまま、ガワポン行ってしまった。

現場にひとり残されたマサミン、工事に取り掛かった業者の人の質問に、

「わからん!」の一言。

そのあとガワポンに電話して確認するが、

「○○のような感じでやっといてくれたらいいんで。」といつものテキトーな指示が飛ぶ。

現場に来てくれた業者の人に「わからん。」はないど。と笑うおいどん。

「だって何もわからんまま、現場にほったらかしにされるんじゃけん、わからんじゃないですか。」と少しご立腹のマサミン。

こんな場面は何回目だろう・・・。いつも一緒にと言いながら、一緒にいたためしがない。

ガワポンが主で補助の役割のマサミンが、いつしか、マサミンが主演に・・。

どこかで見ているかのように、作業が終わりかけたころにガワポンが帰ってくる。

「きっちりと仕事やらさせてますんで大丈夫です。ありがとうございました。」とお客様へのあいさつ。

挨拶が終わると、さっさと車に乗り込み、「最後の掃除はきれいにしておいてね。」と一言言って去っていく。

もうだまされんど。と思いながらも、またいつものようにガワポンにやられてしまった。

まるでイリュージョンを見ているように・・・。

 

by

何度も同じことやられる

学習能力のない

たたかう現場監督とマサミン