受け入れる 空

高校生時代の友人で忘れられない人がいる。

彼とは何の縁か三年間同じクラスだった。

多少数学ができ、英語が苦手で、特に目立った生徒ではなかった彼。

彼はまじめに数学の参考書を自宅で繰り返し勉強し、さらに数学の学力をアップさせていった。

一つの得意教科があり、自分の学習方法を見つけ、実践していく彼は、物理や化学の得点も伸ばしていきます。

さて おいどんはと言いますと、一夜漬けで点が取れる学校のテストでは多少良い点が取れても、模試などはさっぱり得点が伸びません。

一冊の参考書も問題集もまともにこなしたことがなく、あれこれと本を買ってみてはやったつもりになり(机の上に並んだ参考書などを見て満足してましたね。)、彼との学力差は開くばかり・・・。

ただ彼にも英語という弱点があった。

高校二年生の夏休み前、

「俺、夏休みの間に英語を中学校からやり直してみる。」と言っていたことは忘れない。

彼は本当に中学校のテキストを買い、勉強を始めました。

おいどんなんかは、勉強できないことを受け入れることができずに、自分をごまかしていたのに、彼は自分ができないことを受け入れ、それを克服する勇気と行動力を持っていたのだ。

結局自分の勉強方法を確立できず、効率の悪い勉強をしていたおいどんは、分相応の大学に、彼は東京の国立大学に行くことになりました。

遠い昔のことですが、自分をむなしくして、できない自分を受け入れ努力した彼を、こっそり 尊敬している おいどんなのです。

 

by

女子高の物理の先生になりたいという邪念が

強すぎて、

勉強が手につかなかった

たたかう現場監督