犬のおまわりさん?

二十数年前のお話です。

「ガーン、ショックだわー。」昨夜、居酒屋さんに行ったとき車を路駐した場所で嘆くおいどん。

少し前に居酒屋さん行った時も、そこに停めておいて大丈夫だったのに・・・。

忽然と姿を消したおいどんの愛車。

あったはずの場所には、アスファルトにチョークで何やら文字が・・・レッカー移動されてしまった。

 

その日は運悪く、朝九時からほかの現場での打ち合わせが入っていたのだった。

早く車を取りに行きたいのだが、打ち合わせは遅くなりそうな予感。

何とか公共交通機関を使いその現場に到着。

打ち合わせは案の定16時過ぎまでかかり、取り合えず警察署に急ぐおいどん。

 

警察署では事情聴取。

そこでおいどん「ハッ」とする。

なんと引っ越しして数日後のため、新しい住所を覚えていなかったのであった。

三十歳前のおいどんが、自分の住んでるところの住所もわからないなんて、やっぱり情けないよね。

そんなこと考えてドキドキしてると、

「お名前と住所をお願いします。」と取調べの担当者。(キターーー)

「あの・・住所がわかんないんですが・・・。」とおいどんモジモジ。

(頭の中では《犬のおまわりさん》にゃんにゃん にゃにゃーん・・・が鳴り響く。)

「えっ。」と担当者。 (にゃんにゃん にゃにゃーん・・)

「引っ越したばかりで覚えていません。」と言うと、担当者 思案顔。

(困ってしまって ワンワン ワワン あたりが頭の中で響いている)

 

「○○駅の近くです。」としか分からないおいどんに、地図を持ってきてくれました。

「指さして、このあたりの新しい社員寮です。」と言うと

「最近建った、ピンクのタイル貼りの建物ですか?」

「そこです。」とおいどん即答。

ようやく迷子のこネコちゃん状態を脱出。(よかった、よかった。)

車はレッカー移動の業者さんのところにあるそうなので、そそくさと取りに行く。

びっくりしたのが駐車料金。

移動されてから18時間近くたっており、罰金に匹敵する金額に消費税が、無慈悲にもプラスされ、唖然とするおいどんがそこにいました。

(踏んだり蹴ったりの一日ですな。泣きそうだったど。)

 

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今思えば、会社に電話かけて住所聴けばよかったなのだが、

その時は、頭の中がいっぱいいっぱいだった

若かりし日の たたかう現場監督