マイナスのスパイラル
昔は頼み事をすると、残業してでも手助けしてくれていた同僚のマサミン。
最近は、勤務時間外に及ぶ頼みごとをすると、変な理由をつけて断ってくるようになってしまった。
「やっても、残業代出ないでしょ。やるだけ損じゃないですか?」
なんて扱いにくいやつになってしまったんだ、嘆くおいどん。
たしかにおいどんたちの勤める会社は、給料に残業代が含まれているらしく、残業代は発生しないのだが・・・。
残業をやりたくない理由は、月給が低いうえ、昇給がほぼない状態だからとのことです。
(税金の取り立てが増えて、手取りはむしろ減ってますと言ってた。)
働く時間は最低限で、勤務時間内もなるべく仕事量を増やさないようにという思いが、最近は徹底されてきている感がある彼の仕事っぷり。
「資格でもとれば、おいどんが社長に給料アップの交渉してみるど。」と言っても
「いいように扱われて、大変な仕事を押し付けられるのはご免です。」と完全に拒否。
「いいですか? その考え方はYouからの目線です。逆に経営者サイドからながめてみたときはどうですか?」
「おいどんが経営者だったら、指示したことだけじゃなく、それ以上のことをやる付加価値のある人が必要なのよ・・・。指示されてことをたっぷり時間を使って行い、思考の及ぶ範囲はあくまで自分の周りのみ。他者への配慮などは皆無なんて人に、高い給料を払わんじゃろう?」
彼の思考はマイナスのスパイラル・
【くれないから働かない】から【これだけ働いてるんだからUPして欲しい。】と経営者に交渉できるくらいになろうとは思わないのだ。
会社員は使用人なのです。
例えれば俳優さんです。
監督の指示に従った演技ができるように、努力しなければなりません。
勝手な振る舞いなどすると、大物俳優でも主役から降ろされてしまいます。
サラリーマンはある意味お気楽だけど、厳しいものなのです。
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「俺はこれだけ会社に利益をもたらしているのに、会社からもらえる給料はこれだけ・・・。」
「会社は社会主義だ!」と言って、大手ゼネコンをやめてしまわれた現場所長さんを知っています。
会社ってこんなもんです。
自分の力を過信しすぎてはいけません。
会社の看板の力の大きさを、自身の力と勘違いしないように、
十分注意せねばと思う
たたかう現場監督