おいどんの送別会
以前務めていた会社でのお話です。
東京支店に勤めていたおいどんに新潟支店勤務が命じられました。
それからしばらくたったある日、ナカちゃん先輩(係長)からシマちゃん(課長代理)が送別会の準備したので来るようにとのこと。
その日はナカちゃん先輩もおいどんの現場に来てくれていたのですが、15時くらいに支店に行くと言って出ていきました。
18時過ぎ、バタバタと現場の片づけをし、指定されたお店に向かう。
お店はスナック。
「今日は何事もなく無事この会が終わりますように。」と心の中。ほとんど祈りに近いものがあります。
お店に入るとシマちゃん、ナカちゃんだけでなく設備業者の社長さんもおられるど。
この送別会の費用はきっとあの社長さん持ちなのね・・・シマちゃん?
ナカちゃん、別れた時と違って整髪料のにおいがプンプンです。
どうやら、別れた後シマちゃんと業者の社長さんと一緒にサウナに行ってたらしい。(やりたい放題である。)
何事もなく小一時間すぎたころ、何やらシマちゃんとスナックのお姉さんの話が盛り上がっている。
ちょっと嫌な予感がするど・・・。
「おい、このお姉さんがTバックのパンティがあったら、はいてあげるって言っとるけー、買いに行ってこい!」
「おいどんはこの送別会の主賓じゃないんですか?」
「行けっちゅーたら,行け!」
これ以上の反論は危険すぎるので、不承不承お店を出る。
もしあった場合、これって経費で落とせんよね? ひょっとして自腹なの?
俺主賓ですが・・・。もう8時半過ぎた時間なのでお店は開いているのか?なんて考えがグルグル。
「こいつが本当に探しているか、お目付け役として付いて行ってきます。」とナカちゃん。(とうとう こいつ扱いです。主賓なのに・・・)
酔っぱらって調子が上がってきて、普段見たことがないくらいニコニコしています。
完全に他人事、楽しんでいます。
駅前の衣料品店ぽいところを探すが、さすがに見つからない。歩き回っているとそれっぽいお店がある。
「あのー、Tバックのパンティありますか?」ともじもじしながら、お店のおばさんに聞く。
「本当に聞いとるわ!、アホや!」とナカちゃん後ろで大爆笑。
「取り扱ってません。」とおばちゃんの冷めたセリフ。視線が痛かったど。
他2店舗 聞いてみたが結果 手に入らず。とぼとぼスナックに帰る。少し気が重い。
シマちゃんのご機嫌が悪くなちゃうかな?
嬉しそうに「あったか?」と軽いシマちゃん。声が少し弾んでいるような気がします。
「なかったです。」とおいどん。声が沈んでいます。
「つまらんの~。銭にならん奴じゃ。」と相変わらず滅茶苦茶な送別会は、あと一時間続きましたとさ。
by
今夜もよれよれの
たたかう現場監督