現場監督 7  観察力 気づく力

工事現場の監督さんは、現場の進捗状況を確認するため、見回りをする必要があります。

自分が施工図を描いたり、チェックしていて、頭の中に図面や基本的な納まりが入っていれば、工事中の施工間違いにハッと気づくのです。

逆に言うと、漠然と図面を眺めていただけの監督さんは、間違いに気づきません。

気づけば、その間違えた部分を直す必要があります。

初期段階で気づけば、被害を最小で抑えることができるのです。

構造上確保しなければならないもの。(柱梁などの主筋の本数、定着、かぶりなど。)

雨の浸入を防ぐ基本的な納まりや、機器の取り付けや法的に必要な有効寸法の確保等は確実に行う必要があります。

おいどんは何点か的を絞ってチェックするようにしています。

(年齢的に沢山のことを同時にチェックするなんて・・・自分の限界はよくわかっているのです。)

現場監督さんは、設計図に忠実に建物を作り上げていくことが業務なので、チェックは欠かせません。

 

他にも気づく力が必要なのは、工事現場の運営ですね。

・各施工業者が入り乱れる工事現場内で、それぞれの業者のパフォーマンスを、可能な限り発揮させることができているかという点での気づき。

(他業者との作業順序の調整、作業スペースの確保、必要な資材・仮設等の漏れがないか。)

・業者が施工に取り掛かった後も、施工が順調に進んでいるか。

(施工が順調に進まない原因に気づき、早急に対応することが大切です。)

 

気づく力で思い出すのは、織田信長のお話です。           

小姓を呼び、小姓が現れると、                         

「もうよい。」と言い、小姓を下がらせます。                  

何のために呼ばれたかわからない小姓は、首をかしげながら帰っていったのでしょうね。                                     ただ一人の小姓だけは、部屋の片隅に落ちていたゴミをもちかえり、信長に褒められたとのことです。                                気づき、すぐに行動に移せる能力があるか観察していたのでしょう。

言われた(指示された)ことだけでなく、半歩でもその先を考え実行していく人には、その人に付加価値を見出すことができます。

自分にできることは何かに気づくことは、とっても大事なことですね。

 

PS

ペニシリンポストイットなど、人類にとって重要な発明も、観察力や気づく力により誕生しました。

20世紀最大の発明の一つであるペニシリンは、フレミングの気づきがなければ発見されず、あれだけ多くの人々を救うことはなかったのです。

 

by

気づくことも少なくなったが

それにもまして、行動することが億劫になった

たたかう現場監督